投資事業有限責任組合とは
投資事業有限責任組合とは,投資ファンドの一種で、投資家の責任が出資額の範囲に限定されるものです。英語表記で、LPSと略されることもあります。
この投資事業有限責任組合は、匿名組合のように契約のみで成立するのではなく、法務局に登記する必要があります。
日本で投資事業有限責任組合のような投資組合が作られるようになったのは、1980年代からといわれています。
このような組合は技術力はあるが、資金力のないベンチャー企業に出資する際、機関投資家らが結成しました。これは投資先の企業が株式を上場すると、組合に利益が入り、出資者に配分される仕組みでした。
そして、投資組合のなかでも、投資事業有限責任組合は、無限責任組合員(GP)と有限責任組合員(LP)で構成され、有限責任組合員(LP)は、出資金額以上の責任を問われず、リスクを抑えることが出来るようになっています。
ここにいう無限責任組合員とは、組合の業務を執行することができる組合員で、組合の債務について無限に責任を負う者をいいます。
無限責任組合員は業務執行の決定を行い、いわゆるファンドマネージャーの役割も果たすことが多いです。また、債務についても連帯して負担することとなっています。
一方、有限責任組合員は出資した限度で責任を負う組合員をいいます。これによって、有限責任組合員は出資のリスクが軽減されますので、安心して出資ができ、投資を促進できるというメリットがあります。
なお、組合員は個人には限られず、法人であっても構いません。