投資ファンド設立・組成の条件とは
投資ファンドは、今すぐ始めたいと思っても、すぐに開始できるわけではありません。
投資ファンド設立・組成する場合には、原則として「投資運用業」もしくは「第二種金融商品取引業」の登録が必要ですので、そのための準備期間がどうしても必要です。
そして、ファンド募集と信託受益権の取り扱いで、登録する条件が変わりますし、書類も相当複雑ですので、専門家と共同して作業はすすめていく必要があります。
投資ファンド会社設立の方法
投資ファンド会社設立の動機は様々です。
代表例としては、自分が投資しているうちにより大きな資金を動かしてみたくなって投資ファンド会社を設立するケース、証券会社や投資運用会社から一部メンバーが独立するケース、海外のファンド会社が日本進するケース等があります。
そして、ファンドマネージャーに資産運用の能力があって、その能力を生かしてファンド会社を設立しようと思った場合には、まず会社設立を行う事が必要となります。
ただ、日本で投資会社設立をしてファンドを運営するのはややハードルが高いです。個人で会社設立して簡単な書類を提出すればファンド会社の運営がスタートできるように思っている経営者が少なくないですが、実際はそんなに甘くはありません。
まず、ファンドとして経営をするためには前述のように、ファンド事業を事業内容に含むファンド会社を設立しなければなりません。これは少し面倒ですが、書類作成に慣れていれば不可能なレベルではありません。
ただ、ファンド会社設立後、実際に運用する前には、原則として第二種金融商品取引業や投資運用業の登録が必要となります。一見「登録」という言葉を見ると、飲食店の営業許可等より簡単な気がしますが、実際はは様々な厳しい要件をクリアし、膨大な申請資料の提出が必要となります。
そして、書類の内容も特殊です。金融業界が非常に特殊な業界であるために、業界に属していない人が設立するのはハードルが高いです。
また、ファンドマネージャーとなる予定の方は、運用の知識は豊富です。
しかし、ファンド会社設立をして投資家から資金を集めるためには、運用の知識だけでは不十分で、金融商品取引業等の難しい法律に関する知識や税制に関する知識が必要となります。
このような点から、日本は金融制度や法令がしっかりしていると言われることがありますが、裏を返せば投資助言やファンド運営等に関する規制が厳しいとも言えます。
ですから、運用ができるだけでファンド会社設立をするのは難しいので、この点十分ご注意下さい。
具体的な流れ(あくまで一例です)としては、以下のようになります。
投資ファンド会社設立後の流れ
①投資ファンドスキームの策定
②匿名組合契約書等の作成
③第二種金融商品取引業等の登録書類の作成
④一般社団法人第二種金融商品取引業等の登録
⑤一般社団法人第二種金融商品取引業協会への加入
⑥ファンド募集の開始
当事務所にファンド会社設立を依頼するメリット
一般に、ファンド会社設立とファンドの組成、第二種商品取引業、投資運用業等の登録は別々の専門家に依頼することも可能です。
ただ、会社設立と金融商品取引業の手続を別々にご依頼いただくと、先に会社設立を完了していただき、その後に会社の状況の確認と金融商品取引業の登録手続のためのご相談を承った上で、必要書類の取得・書類作成となりますので、どうしてもお時間がかかってしまいます。
しかし、会社設立とファンド設立業務を同時にご依頼いただきますと、最初の面談の際に、会社設立と第二種商品取引業登録のご相談を同時にお伺いすることができます。
そのため、会社設立と同時進行にて第二種商品取引業登録のための準備が行えますので、最初から第二種商品取引業登録手続を前提とした会社設立を行うことができ、同時進行でスムーズかつ効率的に手続を進めることができるため、料金も安くすることができます。
当事務所では、ファンド会社設立に伴う届出手続等の財務局への対応を中心に、準備段階から開業に至るまで、さらには開業後の様々な手続まで総合的にサポートいたしますので、どうぞお気軽にご相談下さい。