ファンドビジネスに関するQ&A
Q.有価証券に投資するファンドは金融商品取引法の規制があるようですが、金商法上の有価証券とはどのようなものでしょうか?
A.これについては金融商品取引法に定めがあります。第1項有価証券は、以下のものがあります(金商法2条1項)。
1 | 国債証券 |
2 |
地方債証券
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3 |
特別の法律により法人の発行する債券(次号及び第十一号に掲げるものを除く。)
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4 |
資産の流動化に関する法律に規定する特定社債券
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5 |
社債券(相互会社の社債券を含む。以下同じ。)
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6 |
特別の法律により設立された法人の発行する出資証券(次号、第八号及び第十一号に掲げるものを除く。)
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7 |
協同組織金融機関の優先出資に関する法律に規定する優先出資証券
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8 |
資産の流動化に関する法律に規定する優先出資証券又は新優先出資引受権を表示する証券
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9 |
株券又は新株予約権証券
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10 |
投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資信託又は外国投資信託の受益証券
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11 |
投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資証券若しくは投資法人債券又は外国投資証券
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12 |
貸付信託の受益証券
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13 |
資産の流動化に関する法律に規定する特定目的信託の受益証券
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14 |
信託法に規定する受益証券発行信託の受益証券
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15 |
法人が事業に必要な資金を調達するために発行する約束手形のうち、内閣府令で定めるもの
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16 |
抵当証券法に規定する抵当証券
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17 |
外国又は外国の者の発行する証券又は証書で第一号から第九号まで又は第十二号から前号までに掲げる証券又は証書の性質を有するもの(次号に掲げるものを除く。)
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18 |
外国の者の発行する証券又は証書で銀行業を営む者その他の金銭の貸付けを業として行う者の貸付債権を信託する信託の受益権又はこれに類する権利を表示するもののうち、内閣府令で定めるもの
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19 |
金融商品市場において金融商品市場を開設する者の定める基準及び方法に従い行う第二十一項第三号に掲げる取引に係る権利、外国金融商品市場において行う取引であって第二十一項第三号に掲げる取引と類似の取引に係る権利又は金融商品市場及び外国金融商品市場によらないで行う第二十二項第三号若しくは第四号に掲げる取引に係る権利(以下「オプション」という。)を表示する証券又は証書
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20 |
前各号に掲げる証券又は証書の預託を受けた者が当該証券又は証書の発行された国以外の国において発行する証券又は証書で、当該預託を受けた証券又は証書に係る権利を表示するもの
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21 |
前各号に掲げるもののほか、流通性その他の事情を勘案し、公益又は投資者の保護を確保することが必要と認められるものとして政令で定める証券又は証書
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Q.普通の言葉では有価証券ではないものにも金融商品取引法が適用される場合として、「みなし有価証券」への投資があるようですが?
A.これについても金融商品取引法上の規定があります。2項有価証券は、以下のとおりです(金商法2条2項)。
1 |
信託の受益権(前項第十号に規定する投資信託の受益証券に表示されるべきもの及び同項第十二号から第十四号までに掲げる有価証券に表示されるべきものを除く。)
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2 |
外国の者に対する権利で前号に掲げる権利の性質を有するもの(前項第十号に規定する外国投資信託の受益証券に表示されるべきもの並びに同項第十七号及び第十八号に掲げる有価証券に表示されるべきものに該当するものを除く。)
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3 |
合名会社もしくは合資会社の社員権(政令で定めるものに限る。)又は合同会社の社員権
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4 |
外国法人の社員権で前号に掲げる権利の性質を有するもの
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5 |
民法上の任意組合、匿名組合、投資事業有限責任組合又は有限責任事業組合、社団法人の社員権その他の権利(外国の法令に基づくものを除く。)のうち、出資者」が出資又は拠出をした金銭を充てて行う事業から生ずる収益の配当又は当該出資対象事業に係る財産の分配を受けることができる権利であって、次のいずれにも該当しないもの(前項各号に掲げる有価証券に表示される権利及びこの項(この号を除く。)の規定により有価証券とみなされる権利を除く。) (イ)出資者の全員が出資対象事業に関与する場合として政令で定める場合における当該出資者の権利
(ロ)出資者がその出資又は拠出の額を超えて収益の配当又は出資対象事業に係る財産の分配を受けることがないことを内容とする当該出資者の権利(イに掲げる権利を除く。)
(ハ)保険契約、共済契約又は不動産特定共同事業契約に基づく権利(イ及びロに掲げる権利を除く。)
(ニ)当該権利を有価証券とみなさなくても公益又は出資者の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして政令で定める権利
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6 |
外国の法令に基づく権利であつて、前号に掲げる権利に類するもの
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7 |
特定電子記録債権及び前各号に掲げるもののほか、前項に規定する有価証券及び前各号に掲げる権利と同様の経済的性質を有することその他の事情を勘案し、有価証券とみなすことにより公益又は投資者の保護を確保することが必要かつ適当と認められるものとして政令で定める権利
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重要なのは5号の規定です。5号の規定はいわゆる「集団投資スキーム持分」と呼ばれるもので、組合型ファンドなどが該当し、かなり多くのファンドで利用されています。集団投資スキーム持分は、投資家から金銭等を集め、それをもとに投資や事業を行い、そこから得られた利益を投資家に分配するものを総称しています。金商法では、投資家を保護すべきと考えられるスキームをすべて規制対象とすることを目指して、5号の規定が設けられています。これにより、金銭を集めて一定の事業に投資し、その利益に応じて配当するような場合は、多くのケースで5号の集団投資持分に関する投資に該当し、金融商品取引法の規制を受けます。